シャドウムーアファーストインプレッション(その1) By Kawasaki Daisuke

■板東潤一郎

 グランプリ静岡でのGPTシーズンに、それまでメタ外だと思われていた「赤単バーン」をもちこみ、「バーンの伝道」として、その名をデッキとともに知らしめた板東潤一郎。

 しかし、グランプリ本戦では青白コントロール「人類の英知」を使用していたように、本体はガチガチのコントロールプレイヤーである。

 60パックトーナメントでちょうど中島主税を下し、2−1となった板東に、シャドウムーアのファーストインプレッションを聞いてみた。


−−よろしくお願いいたします。早速ですが、まずは、本日のシールドデッキの内容など…

板東「赤緑白の除去多めのコントロールよりのデッキですね。秘密兵器として《他所のフラスコ》と《石の顎》のコンボが組み込まれています」

−−シャドウムーアでのリミテッドでの注目カードを教えていただけますか?

板東「そうですねぇ…《増え続ける荒廃》はみんながあげているので、それ以外ってなりますと…シールド限定かもしれませんが《節くれの彫像》は結構強かったですね。昨日のプレリリースでは、ほとんど土地しか引いていない相手に、コレ1枚で負けましたから。」

−−構築での注目カードは?

板東「《耳障りな反応》はヤバイですね。これで《謎めいた命令》はほとんど息の根を止められたといってもいいでしょう。このカードのせいで、青系のコントロールはほぼ終わったといっていいですね」

−−なるほど、どちらかといえば対策カードがヤバイと。逆に、「英知」のような青白コントロールにはいりそうなカードはありますか?

板東「《羽毛覆い》ですかね。コントロールの天敵である《樹上の村》を返り討ちにして、さらに場に残れるっていうのは、場合によっては《糾弾》以上の性能を発揮するかもしれません」


 コントロールの未来にたいして、悲観的な意見をもちつつも、コントロールの未来への希望も忘れない板東。筋金入りの「英知」プレイヤーであるといって差し支えないだろう。


■樽元気

 GPTで「赤単バーン」を使用したのが板東なら、グランプリ本戦で「9位」という最高成績を達成したのが、この「神」樽元気だ。


 本日のプレリリースには、スタッフで参加している彼だが、せっかく板東を紹介したので、樽にも意見を聞いてみた。

−−注目カードを聞きたいのですが…

「…カードリストほとんど知らないから聞いても仕方ないですよ…」

 さすが神。この余裕が神たる所以か。

 といってもこのままではインタビューが成立しなくなってしまうので、なんとかシャドウムーアのファーストインプレッションを聞いてみた。

「んー。なんか、全体的に構築で使えないカードが多いっていう評価みたいなんですけど、そんなことないと思うんですよね。大型セットで数が多すぎるから、まだみんなチェック仕切れてないっていうか。たぶん、結構強いセットなんじゃないですかね。」

 そんな神に、埋もれていそうなパワーカードを聞いてみた。

「いや、だからまだカードリストチェックしてないんですって。ただ、《憤怒焚きの巨人》なんかは、話題になってないわりには、結構かいてあることおかしいですよね。」

 神を目指すプレイヤーのみなさんは、《憤怒焚きの巨人》をつかったデックを構築してみてはいかがだろうか?


■有留知広

 先日のPWC Finalsにおいて、おしくも渡辺に敗れ「ミスターPWC」のタイトルには手は届かなかったものの、そのプレイング技術の高さを余す所なくわれわれに見せつけてくれた有留知広にも注目のカードを聞いてみた。


 樽と同じく、まだカードリストを精査していないから具体的な結論をだせないという有留に、「興味のあるカードは」と聞いてみたところ、こんな答えが返ってきた。

有留「《瞬間の味わい》ですかね…使えるデッキがあるかどうかはともかく、カードパワーは高いですね。プレインズウォーカーや待機との相性もいいですし、《双つ術》もありますからね」

 なるほど。たしかに、ターンを追加で得る、以上の効果もそうそう存在しないものだ。

 一方で本日の60パックトーナメントは、残念ながらドロップしてしまったという有留。今回使われて強かったカードという視点で、リミテッドの注目カードを聞いてみた。

有留「《大霊の盾》ですね。破壊されなくなるのがすごい。」

 白緑のリミテッドで強力だったオーラといえば、《アルマジロの外套》が思い出されるのだが、有留いわく「アルマジロなんてもんじゃない!」とのことなので、今後、リミテッドをやるときには注意が必要だろう。