シャドウムーアファーストインプレッション(その2) By Shimizu Naoki

■青木 良輔

「オレにインタビューしてもしょうがねーだろ(笑)」
と謙遜する青木良輔だが、昨年Finalsでトップ8、更にPTハリウッドの権利を獲得している構築の実力者だ。


彼に注目のカードを3つ挙げてもらった。


《炎の投げ矢》
「既存のデッキに普通に入るカードだね」
3マナ4点火力といえば《黒焦げ/Char》で、前環境でもかなり使われたが、赤単ではそれよりも強い。
赤単のバーンが人気であることもあり、即戦力として期待されている1枚だ。


《くぐつ師の徒党》       
「《目覚ましヒバリ/Reveilark》とか釣ると強そう。頑強っていう能力が強いと思います。
自分で能動的に《滅び/Damnation》とかを使えるのがいい。」
今スタンダードで暴れる《目覚ましヒバリ》に対抗できるクリーチャーとして注目。
新能力の頑強も彼は高く評価しているようだ。


《世界粛清》
「なんかいい使い方ないかなー」
世の中のデッキビルダー達に期待したい1枚。


ちなみに今日のシールドでは《虚賢者》が活躍したとのこと。そして《残忍なレッドキャップ》は「もう大好き」だそうで。


■山川 洋明
毎回草の根大会に斬新なデッキを持ち込むことに定評のある彼だが、シャドウムーアでは何に注目しているのか。


「《女王への懇願》!」
「《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoth》使って3ターン目に撃って必要なカードを持ってくる」
とのことだが、効果が効果なだけにシルバーバレットできるカードの種類は多用だ。彼の構築の手腕に期待したい。


その他のカードでは
「さすがに《妖精の女王ウーナ》が強そう」と、やはり青黒系コントロールのカードに注目しているようだ。


■渡辺 雄也
神奈川が誇る構築スペシャリスト、通称ナベ。ミスターPWCの座を見事防衛した彼にとってはシャドームーアはどう映るか。


「Time Walk(《瞬間の味わい》)かな。」
「《不屈の自然》して、待機減らして、プレインズウォーカー使って、1ドローって考えると強そう。」
アンタップステップを飛ばすというデメリットは重いものだが、使い方次第では可能性が大きそうである。
未来予知の《栄華の儀式/Rites of Flourishing》とのコンボにも期待できる、とのこと。


リミテッドで注目カードについては
「《増え続ける荒廃》は別格。他は《炎渦竜巻》が強いね。あとは《種かごの魔女》が強かった」


「シールドでは《彼方地のエルフ》を是非引きたい。」



■大塚 高太郎
皆さんご存知の世界選手権準優勝の強豪。今回の取材にもクールに答えてくれた。


「構築での注目カードは《大爆発の魔導士》だね。既存のデッキに即投入ってわけでもないけど・・・赤単色で使うかな。」
筆者の「ヒバリで釣るのは?」という問いや、横にいた中島の「黒になら《涙の雨》もあるよ」という問いには

大塚「それも、また、よし。」とクールに。


リミテッドでは「《残忍なレッドキャップ》が強かった。」とのことである。


■中島主税
マジック虎の穴、古淵の管理人。プレイヤーとしても大ベテランとして一目置かれる存在だ。


そんな彼の注目カードは
《炎渦竜巻》

その理由は
「僕ビッグマナ大好きなゆとり世代だし」
と冗談交じりに答えてくれたが、実際彼の「赤緑ビッグマナ」好きはかなりのものがあるようだ。

「自分にダメージを与えずに、クリーチャーを全体除去できるのが強い。今までは《紅蓮地獄》とか、2点しか入らなかったのに3点入るのがすごい」とのことだ。


リミテッドではベストコモンは《火の力》と。「自力でアンタップするカードが多かったり、萎縮との相性が良かったり、何にでも噛む」との評。


■北山雅也

もはや説明不要であろう、2007年の日本チャンピオン。


注目カードは《反射池》と《大爆発の魔導師》。
「《反射池》を使った多色ヒバリデッキを試してみたい。でもそれに対するアンチテーゼ的に《大爆発の魔導師》が強いと思う。」
シャドウムーアでは《偶像の石塚》のような新しい特殊地形が注目されているが、それと同時に《大爆発の魔導師》のようなランデスカードが加入しているため、簡単に多色化してしまうのも早計ということか。とはいえ土地が強いということはそれだけでデッキ構築の幅が広がるということを意味する。


リミテッドで強かったカードとしては
「《食いつくいましめ》で《不気味な戯れ児》パクった。コンボ(笑)」と。そして大人気、《残忍なレッドキャップ》の名前も。